東京新聞の埼玉県虐待禁止条例改正案についての記事に、赤石理事長のコメントが掲載されました

埼玉県民が怒った!「留守番禁止」条例案、異例の取り下げへ 何が問題だったのか:東京新聞 TOKYO Web

東京新聞 TOKYO Web (2023年10月11日 06時00分)

 埼玉県の自民党県議団が県議会に提出した県虐待禁止条例改正案は10日、県民からの猛反発を受け、わずか7日で異例の取り下げとなった。ただ、県議団の田村琢実団長が記者会見で「説明不足が原因」として内容に問題がないかのような発言をした点に「ずれがある」と指摘する声も上がった。

改正案の取り下げが決まる前、廃案を求め署名への協力を求めたさいたま市PTA協議会のメンバーら=JR浦和駅前で

 「とんでもないと思っていたので、取り下げは当然」。10日午後、さいたま市内でランニングしていた市内の無職男性(72)はピシャリと言った。小学2年生の孫がいる。「ただでさえ少子化なのに、これではますます子どもを持たない人が増える。(子育て支援を)しっかり考え直してほしい」と苦言を呈した。

◆「私たちに死ねというのか」という声も

 小3以下の子どもだけの留守番や外出が「虐待」に当たるとした改正案の内容が明らかになったのは4日の本会議。6日には委員会で他会派の反対や懸念を押し切って可決され、13日の本会議で採決予定だった。

 だが、保護者らが猛反発し立ち上がった。黒山湖子さん=東松山市=が始めた署名は10日夕までに9万人以上、さいたま市PTA連合会は2万8000人超を集めた。黒山さんは「そもそもの考え方にずれがある。虐待の背景には貧困や孤立などさまざまな問題がからむ。そこを改善せず目先の禁止や監視では根本的な解決にならない」と指摘した。

(中略)

 ひとり親の支援団体、NPO法人「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」の赤石千衣子理事長のもとには、「生きていけない」「わたしたちに死ねというのか」という声が寄せられたという。可決されていたら「周囲に知られないよう、子どもを部屋に閉じ込めて働くしかなかった」と話す。

 その上で「女性が育児を担い、家庭で何でもできるという家族観が議員にあるのでは。社会の変化が見えておらず、根本的な発想が時代遅れだ」と分析。「日本は学童保育やシッター、病児保育など家庭以外で子どもの面倒をみる社会的資源が圧倒的に足りない。本来、議員の仕事は子育て支援の社会的インフラを整備することなのに、今回は逆に、支援不足の現状を各家庭の責任に押しつけようとした」と説く。(足立優作、出田阿生、藤原哲也)・・・・

続きは

https://www.tokyo-np.co.jp/article/282874