シングルマザーの現状

ひとり親家庭の現状

日本のひとり親家庭の
相対的貧困率は先進国で
最悪のレベルです。

世界の大人ひとりの家庭の
相対的貧困率の比較
世界の大人ひとりの家庭の相対的貧困率の比較

出典 : OECD 2014 Family databace “Child Poverty”
※ ハンガリー、アイルランド、日本、ニュージーランド、スイス、トルコの数字は2009年、 チリの数値は2011年

相対的貧困率とは?

世帯所得をもとに国民一人ひとりの所得を計算して順番に並べ、真ん中の人の所得の半分に満たない人の割合。

グラフ:相対的貧困率

ひとり親家庭の貧困率 :
(2019年国民生活基礎調査の結果より)

日本の母子世帯数

日本の母子世帯数は推計によると約123万2000世帯です。これは、子どもが20歳まで、同居親族のいる方も含めた数です。(父子世帯数は18万7000世帯。)

この数は30年前と比べると、1.5倍に増加していますがこの5年間は横ばいです。同居親族がいる割合は母子世帯の母は38.7%です。

イラスト

1232000世帯

出典 : 全国ひとり親世帯等調査

母子世帯になった理由

離婚によるものが79.5%、非婚・未婚の母が8.7%、死別によるものが8.0%となっています。30年前と比較しますと、離婚が大幅に増え、死別が減り、非婚・未婚の母も増加しました。

離婚79.5% / 非婚・未婚 8.7% / 死別 8.0% / その他 3.8%

このような背景から引き起こされる
具体的なシングルマザー(ひとり親)の現状をそれぞれ見てみましょう

就労状況

日本の母子世帯の「母の就業率」は、世界の中でも非常に高い数字ですが…

日本の母子世帯の母の就業率 / 海外のひとり親家庭の就業率

日本の母子世帯の母は全体では良く働いている、ということになりますが、
しかし、平均年間就労収入は母子世帯の母のみだと年間200万円にしかなりません。

日本のシングルマザーは
就業率が高いのに就労収入が低いことが特徴です。

母子世帯の母の半分以上がパート・アルバイト、派遣社員などの非正規職員で働いています。このため、収入が低いのです。

年収

同じ年の子どものいる世帯に比べ
母子世帯の平均年間収入は約半分に。

子どものいる世帯の平均年間収入 / 母子世帯の世帯全体の収入

母子世帯の母の就労形態

子どものいる世帯の平均年間収入 / 母子世帯の世帯全体の収入

パート・アルバイトで働く母の平均年間就労収入は133万円です。

子どもがいるために長時間働けない、仕事と子育てを両立することができず、
非正規で働いている人も多いので、仕事と子育ての両立を応援することも大事です。
またスキルをつける支援も必要です。

母子世帯の母の
就業状況別の年間就労収入

子どものいる世帯の平均年間収入 / 母子世帯の世帯全体の収入

養育費

Q. 別れた父親から
養育費はもらえているのでしょうか?

日本社会では養育費をもらっているのは4人に1人。養育費は24.3%の母子世帯が現在ももらっていると答えています。

調停などで取り決めをしても年々受給できる人は少なくなっていっています。これは有効な取り立て制度がないことも原因です。

取り決め率 / 受け取り率

進学率

収入の低さが原因となり、
子どもたちに押し寄せる様々な不利

たとえば進学率でみると、ひとり親世帯の進学率は高校等が93.9%の子どもが進学しています。

ひとり親の子どもたちは大学等には、23.9%しか進学していません。

進学希望は46%もあるのですが、約半分の子どもは希望をかなえていないことになります。

全世帯の平均大学進学率は、53.7%ということです。

経済的な困難が、子どもたちにもいろいろな影響を与えてしまっている、
それが日本のシングルマザーと子どもたちの状況ということになります。

わたしたちしんぐるまざあず・ふぉーらむは、さまざまなサポートを通じ、
ママが元気になることで、子どもたちもしあわせになる」をめざして活動しています。