これで胸を張って高卒って言える! 8月の試験で全科目合格 きらりチャレンジKさんの場合

シングルマザーの高校卒業程度認定試験を応援する「きらりチャレンジ」。

2年前に1科目合格。2025年8月の試験で3科目を受験し、全科目合格で高卒資格を手にしたKさんの合格体験談です。

1日1時間を3週間、集中して勉強しました

高校2年で中退し、単位が取れていた5科目は免除されましたが、あと4科目を高卒程度認定試験で取る必要がありました。

2023年に「物理基礎」が合格、2025年8月の試験で「公共」「科学と人間生活」「地理」を受験し、全科目合格となりました。

今、車関係の仕事をしていて、車両登録の書類を作成したりする際、行政書士の資格が取りたいと言う気持ちが大きくなってきました。資格取得の講座が通信大学にあり、生活が落ち着いてから大学に通いたい、それにはまず高卒資格を取らなければと、受験を目指すことにしたのです。

試験内容はかなり幅が広く、仕事も忙しいため、家に帰ってきて1時間過去問を解くのが精一杯。長期間の準備も難しく、実質勉強時間が取れるのは試験前の2週間から3週間に限られました。

集中して過去問を解き、仕事の合間にアプリで1日1時間ぐらい勉強しました。

子どもには勉強している姿、見せなかった

子どもは19歳、18歳、15歳。2年前の受験の結果も知っているし、「またやるの?」「今度は大丈夫なの?」と不安視されるので、子どもの前では勉強せず。子どもたちがテレビを見ている時に、1人寝室に入って、ベッドで寝っ転がって参考書を開く。子どもが入ってきたら寝たふりをしました。変な意地ですね。

実は今回の受験を迷っていたんです。子ども2人は受験生。夏休みにはオープンキャンパスや進路面談もあります。

「願書を出したら勉強しなきゃいけない。でも時間が取れるだろうか?仕事と子育てで余裕のない生活の中で、睡眠時間を削らずに1時間の勉強時間をどうやって捻出しようか」

そんな風にぐるぐる考えていました。やっと締め切りの日に車で30分かけて郵便局の本局に行って願書を出しました。

お弁当の下ごしらえを夜のうちにするなど家事の効率化をはかり、最低3週間は絶対に勉強する、とゴールを決めて取りかかりました。

「明日にでも合格できますね」 先生の言葉が励みに

受験指導や添削をしてくれた中野謙作先生の言葉が染みました。行政書士の勉強もしていたので法律関係は強かった。「公共」は最初の添削で「明日にでも合格できますね」と太鼓判を押してくれました。自信を持って「科学と人間生活」「地理」の過去問に集中できました。どの科目を受けるべきかの相談にも乗っていただきました。中野さんの教材がなかったら合格していない。無料で通信添削なんて本当に大丈夫?と思っている人はぜひ受けてほしい。アドバイスが非常に的確で、自分一人で悩まないですみました。

最初に合格通知を受け取ったのは末っ子で、「文部科学省から手紙が来てるよ」と電話で知らせてくれました。

「これでやっと胸を張って高卒って言える」と思いました。

職場の人は一人だけ、知らせていました。有休を取った理由を聞かれて、「高認試験」だと答えたところ、「自分も旧・大検に10回ぐらい挑戦して合格した」と教えてくれ、一緒に合格を喜んでくれました。

40歳までは突っ走って、大学にも行きたい

合格後は1日1時間の勉強時間を継続し、行政書士の勉強にあてています。心理カウンセラーの資格も取りたい。40歳になるまでは突っ走って、落ち着いたころに大学にも行きたいと考えています。

高卒程度認定試験を知ったのは、しんぐるまざあず・ふぉーらむの「きらりチャレンジ」の募集でした。それまでそういう試験があることも知らなかった。高認試験の認知度は低いと思います。高校に理由があって行けていない人は結構いる。そういう人たちにぜひ試験を受けてほしい。

受験を迷っている人に言いたいのは「自分の将来のために一歩踏み出す勇気を」ということ。大人でニュースを見ていればわかる問題、社会人力で解ける問題もあります。まず、一歩進んでみてください。