「1日1食」の子3・8％、「2食」も4割　「エアコン使用を控える」8割〜「2023夏ひとり親家庭生活調査」

2023.09.15

過去100年間で最も暑かった今年の夏。物価高の中、給食がない夏休みをひとり親と子どもたちはどのように過ごしていたのでしょうか。

しんぐるまざあず・ふぉーらむは8月2〜6日、メルマガ会員で20歳以下の子どもがいるひとり親を対象に、緊急でアンケート調査を行いました。684人から回答をいただきました。

同居している子どもの人数は「1人」が45.7%、「2人」が35.7%。同居している親族が「いない」は86.6%。

7月の就労収入は求職中などで「0円」が87人、「5万円未満」39人、「5〜10万円」132人、「10〜15万円」198人、「15〜20万円」143人、「20〜25万円」82人、「25万円以上」26人。平均は12.4万円でした。

一方、家族全員分の1ヶ月の食費は「2〜3万円」が最多の196人。次いで「1〜2万円」が146人、「3〜4万円」が134人、「1万円未満」も41人いました。

回答者の7割がしんぐるまざあず・ふぉーらむの食料支援を受けていました。

7月に家族が必要とするお米を買えないことが「よくあった」「ときどきあった」を合わせると43．9％に上ります。

「昨日、子ども（複数いる場合は末子）は何食食べましたか？」という問いでは、「1食」が3.8%、「2食」が40.2%で夏休みに食事を抜くこが少なくないことがうかがえます。

「電気代の節約でエアコン使用を控えようと思う」人は8割。
シャワーや風呂に毎日入れていない人も35％いました。親子の健康状態がとても心配です。

夏休み中、子どもを連れて遊びに行く予定がない家庭が45.3％。「連れては行かないが子どもが遊びにいく」が9・8％、「日帰りで遊びに行く」が31.8％、「1泊以上で遊びに行く」は13.1%にとどまりました。

夏休みの子どもで気がかりなこと（複数回答）は「熱中症」が342件、「お弁当を作るのが大変」288件、「生活時間が乱れてしまう」279件、「宿題を見てあげる時間がない」255件の順。

親自身の状況について（複数回答）は「ときどき気持ちが落ち込んでしまう」467件、「体調が悪い」が308件、「悩みを打ち明ける人がいない」190件。その一方で、「子どものためにがんばろうと思う」が515件と最多で、大変だけどなんとかがんばろうとしていることがわかりました。

実現してほしい支援策（複数回答）では「児童扶養手当の増額」530件、「家賃補助」440件、「子どもの無料の学習支援」338件、「夏休みの無料の子どもの遊び支援」284件、「児童扶養手当の所得制限を上げる」278件などの回答がありました。

自由記述にはこんな声がありました。

●エアコンは控えているのではなく、お金がなくて買えません。一日家にいる子どもは死にそうです。本当に死にたいです

●夏休み、行くところもなく家も暑くてみんなでピリピリしています。動くとお腹が空くから動かないと言ってベッドに子どもたちは転がっているだけ。夏休みなんてなければいいのにとつい思ってしまいます」

●光熱費の請求がくるのが怖いです。早く夏が終わってほしいです

●物価高が生命を脅かしはじめています。昨夜はつい『餓死、何日で市に至るか』を検索してしまいました。8歳の息子は、同級生に比べ1周り小柄かつ低体重。18歳の娘も、162センチ、42キロです。給付奨学金でありがたく大学に通わせてもらっていますが、学食で一番安いうどんしか買えない、と毎日嘆いています

●最低賃金が上がるのは嬉しいですが、このまま上がり続けると、近い将来、非課税世帯でなくなるのでは、ととても不安です。大学に行かせて上げられない。貧困を連鎖させたくないです

　しんぐるまざあず・ふぉーらむは、みなさんからの声を受けて、次のような政策提言をしていきます。

●給食がない夏休みの子どもの昼食代に就学支援を

●児童扶養手当の増額（1人5万円に）、所得制限の引き上げ

●児童扶養手当や児童手当のない8月に夏季給付を

●非課税世帯の基準の見直し（最低賃金アップや物価高に対応）

●家賃補助や公営住宅の提供

調査結果はメディアでも掲載されました。

・ひとり親世帯の4割「夏休み中は1日2食」悲痛な声も　支援団体調査（毎日新聞）

・夏休み「1日2食」4割　ひとり親家庭の子ども（毎日小学生新聞）

・夏休み、追い込まれるひとり親世帯（生活ニュース・コモンズ）
https://note.com/commons2023/n/n6e109c8da66e

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