だいじょうぶだよ! 1 月食料支援アンケート分析

しんぐるまざあずふぉーらむが食料を送った、新型コロナウイルスの影響を受けたひとり親世帯から のアンケートの結果を下記の通り取りまとめました。

 

【アンケート結果サマリー】

COVID-19 は、勤務時間の減少/解雇/休業など、回答者の就業時間に対して悪影響を及ぼしていることが確認された。また各家庭の収入への影響の点でも 70%の回答者が収入減少と回答している。

前回 調査時には、収入増加の回答者も存在したが、今回は全回答者が変わらず、または収入減と回答している。COVID-19 の⻑期化がおよぼす各家庭の収入への悪影響が拡大している可能性が考えられる。

そのような中、フードバンクの利用者は全回答者の5%と低い水準に留まっており、シングルマザーの家庭が、当該サービスの情報に触れる機会が少ない、あるいは触れる時間がないという可能性が考えられる。

各家庭の普段の生活における対応策としては、「買い物の工夫」、「食事の工夫」、「アルバイト/副業」、 「借金」といったキーワードに関連するものが散見された。食事や普段の買い物にも困窮する状況が確認 されており、フードバンクの有効性が確認される。

 

4.生活困窮への対処方法

1.食事の節約:キーワード「食事」、「節約」:ヒット件数:34件

【回数の節約(食事関連)】

・家計節約のために、ご飯はお粥の回数を増やしお米が減らないようにしています。
・食事の回数を減らし、主食のみの日も多いです。
・自分の食事回数を減らしたり、おかずの種類を減らしてます。
・減らせるのは食費なのでもやし等の安い食材を使ったり、1日の回数を減らしています。

【回数の節約(食事以外)】

・持病で掛かる診察等や薬は、回数や量を減らしたりしています。
・暖房は寒い中でも19度にしており、トイレの流す回数を2回に一回など、水光熱費を極限まで節約。
・お風呂の回数を減らす、暖房は極力使わないで布団でしのぐ、等
・スーパーに行く回数を、以前より減らして、安い食材でお腹いっぱいになる様に料理を考えたりしています。
・コロナに気をつけているので洗濯回数が増え、水道代が嵩み、シャワー浴にしたりしている。
・学童に行かせる回数を減らして、仕事の日の夕方は子供だけで留守番してもらっている。
・買い物回数の削減

【上記以外で節約方法・工夫】

・食事は必ず自炊、鍋などにして三日間同じものを食べる。食材は細かく冷凍保存。
・光熱費削減のために、電気はつけないようにし、ストーブも極力つけないように、部屋の中でもコートを着たりしてます。
・おやつをなくす。
・作り置き料理を作った。
・頂いた食品で献立を考える。
・粉物が安いので粉物を買い、お好み焼きやホットケーキなど作って冷凍したりしている。
・野菜は皮まで使い切る。根のついた野菜は土に埋めて栽培。残り物はリサイクルメニューで食べ切る。
・安くて栄養がある食材を使う。見切り品なども積極的に購入する。
・ご飯はお粥で量を増やす。
・なるべく安売りの時にまとめ買いするようにしています。
・必要最低限の物しか買わないようにしています。
・長持ちするような物を買うようにしている。
・物も食品も買わない。
・洋服を兄弟や私とシェアして利用する様にしました。
・子供の洋服などはフリマアプリなどを利用している。
・美容院に行かない。
・お出かけの回数を減らす。
・娯楽費を減らす。
・回数券を使ったり、交通機関を使わず歩いたりなど、工夫しています。
・お風呂は続けて入り保温時間削減。暖房は早朝以外はなるべく使わず、着る物湯たんぽ活用で乗り切る。など対策しています。
・高熱費を極力抑える。自転車で移動して交通費を減らす。
・例年より灯油と電気代がかかってしまうので、固定費以外のことにお金は使わないようにしています。
・光熱費削減のために、電気はつけないようにし、ストーブも極力つけないように、部屋の中でもコートを着たりしてます。
・日中はテレビもほとんど付けません。
・一つの部屋で過ごす。

2.買い物の工夫:キーワード「買い物」:ヒット件数:13件

【買い物時の工夫】

・安いスーパーで値引き商品のまとめ買いしてます。
・必要な物しか買わない、家から出ない、値引き品をメインに買い物する
・”買い物はそれぞれ安い商品を求めスーパーを3、4軒はしごする。
・値引きシールの貼られる時間に行くようにしている。”
・テレワークになったので、洋服は買わなくなりました。食費を抑える為に、夕方の値引きされた時間に買いに行くようにしています。
・安いスーパーを回って安い物を買ったり、作り置きやお米を粥にして量を増したりしています。おかずは安い野菜など、お肉とお魚はあまり買ってません…
・外食はゴートゥーイートを利用して節約していました。現在は外食は全くできず、安い商品が売っているスーパーまで買い物に行ったりしています。
・業務用スーパーなどで冷凍食品を大量購入して、普段はその冷凍食品を少しずつ消費しながら日頃の買い物等の外出を控えている。
・スーパーでは半額シールの商品しか買わない。クレジットカードで全て支払いし、ポイントを貯めて、お菓子はポイントで買う。
・食料品を減らすため、業務スーパーでいます。子どもたちの服や靴学用品などはリサイクルショップで探しました。また、クリスマスやお正月に特別なことをしないなどを行いました。
・”自転車で隣駅の安いスーパーまで行く。肉や魚は調理して子供用に一食分ずつ冷凍、私は安い豆製品で肉魚は食べない。
・服はおさがりかメルカリで安く中古を買う。
・ペットボトル飲料などは買わず水筒持参。”
・買い物を控えて食材はまとめて買っています。

 

3.アルバイト/副業:キーワード「アルバイト」、「副業」:ヒット件数:38件

【アルバイトや副業】

・貯蓄の切り崩しと節約、息子のアルバイト代で何とか生活している状況です。
・大学の体育科に通う子供のアルバイトが減っているので、大学生活にかかる費用を節約したりしています。
・コロナの影響で昨年仕事を退職。アルバイトでしのぎ、仕事探しをして今月から仕事しています。今月は給料なしです。
・食費などをかなり切り詰めても、私の収入では生活費にも足りないので、子供にかかる経費はアルバイトで本人に賄ってもらっています。
・私は看護学生で病院実習があるため、コロナが蔓延してからアルバイトができなくなりました。生活が苦しいため、育英会の奨学金を昨年から受けています。
・小学2年生の息子は発達障害を持っていますが、軽度の障害の為、行政的な支援は無し、昨年小学校へ入学しましたが環境に馴染めず学校からの呼び出しも多くまともに仕事すら出来ない状況でした。それでも児童扶養手当とポスティング等の単発なアバイトや僅かな貯金で食い繋いで来ました。個人営業の飲食店でのアルバイトが決まっていましたが、コロナで閉店してしまいました。1日も早く仕事を探さないと暮らして行けません。
・昨年5月に解雇された時に、休業補償が受けられなかった為、再度個人で10月に請求していますが、まだ結果の通知がきていません。現在は求職活動をしながら、アルバイトを週3日していますが、家計がとても苦しいです。12月にコロナに感染・入院後、体力が回復出来ず、アルバイトも休んでいるため貯金を崩しながら生活しています。
・長男は成人していますが、発達障害があるため短時間のアルバイトをしています。長男の微々たる収入で扶養手当が減額されてしまいました。
・できる限り節約し、子供のアルバイトのお金を生活費に入れてもらってます。
・副業アルバイトを探し 就業しては、職場内にコロナ患者が出て バイト職員解雇を言い渡されるのを、繰り返しています。
・食費を節約しています。子供がアルバイトを始めました。
・就職活動をしながら、アルバイトをしておりましたが、思うように就職先が見つからず、アルバイトのままで、収入も生活保護以下の金額です。子供に学生支援機構より借金をしてもらい、最低限の生活をしております。子供に借金をさせてしまってるのも、申し訳ないが生きていくには、仕方ないと子供も協力してくれています。
・正社員の仕事と週末に副業をしています。ただ、コロナの影響で思うように副業のシフトに入れられません。
・短期間就労のため、また3月から無職に戻ります。失業保険もでないため、決まるまではまた貯金を切り崩す生活に戻ります。
・母子家庭の追加給付金のお陰でお正月を迎えることができました。
・先月までは失業保険、今月はめどがない
・失業保険と子どもの手当、親からの援助、保険の解約、家のインターネットや固定電話の解約など、節約できるものはなるべく節約する
・子供が病気してから退職せざるを得ない状況になり、退職金、失業給付金等でやりくりしていた。仕事を見つけようとと試みるも、子供の体調が安定しない為、子供と離れて働けそうな時間帯の仕事は見つからず、今までの預貯金と児童扶養手当、特別児童扶養手当でなんとかやりくりしてます。

4.借金/ローン:「借金」、「カード」、「返済」:ヒット件数:37件

【借金】

・親族に借金をお願いしてます。
・カードで借金をしている
・借金があり、銀行のおまとめローン一本に変更できた。
・4月に体調を壊しコロナ検査も対応して貰えず。5月末にやっと受診。介護職をしていた為、体調不良のまま復帰が難しく退職となりました。現在も大学病院に通院、薬調整中です。生活は社協の緊急小口、総合で借入。今は継続申請中です。去年に児童扶養手当、私の医療補助も停止になり医療費、薬代の負担が大です。現在子供が手術で入院中。あと2ヶ月程です。子供と私の医療費だけでも高額。国は全て前年度所得ばかりを見て現在の状況を加味してくれません。このようなフードバンクの支援に助けて頂きながら自分が借金を背負う…本当に理不尽さばかりですが、生きていかなければなりません。必死に生きている人を最低ラインになったらで構わないから、最後は救ってくれる国であって欲しい…それだけが願いです。
・先日、どうしようもなくなって、祖母に借金してしまいました
・職場の同僚からの差し入れを時々貰ったり、実家の野菜を貰ったりしています。お金に関しては借金返済中でこれ以上借り入れしないようにしているが現状はカード払いができる店はカードに頼る日々です。
・”借金に借金を重ねて生活しています。
・児童扶養手当などは、その月のうちに無くなるので月割り計算をされても、困るのですが‥
・借金返済に追われて生活どころではありません。”
・食料など実家から分けてもらう、メルカリ等で不用品を売る、光熱費を出来るだけ使わない、借金をする
・”就職活動をしながら、アルバイトをしておりました。しかし思うように就職先が見つからず、アルバイトのままで、収入も生活保護以下の金額で、毎月のやりくりが、出来ず、子供に学生支援機構より借金をしてもらい、最低限よ生活をしております。光熱費、水道を削り、お風呂も毎日、入れませんが何とか、ギリギリの生活をしており大変に苦しく、子供と共に頑張っているところです。
・子供に借金をさせてしまってるのも、申し訳ないが生きていくには、仕方ないと子供も協力してくれています。
・少しでも、食料支援があれば親子共に有難いです。
・借金をしてやりくりしている
・”新型コロナの影響は関係なく、以前から生活に余裕はありません。
・生活費のための借金を今までの給付金で返済する事で毎月の返済額が減ってきたので助かっています。”
・節約、借金
・”特に食費を削っています。
・次に光熱費です。洋服等は今年は殆ど買ってやれず可愛そうな思いをさせています。部活をしていて靴もボロボロなのに買ってやれません。借金するのは抵抗がありましたが緊急小口資金を貸し付けてもらいました。”
・借金クレジットのリボルビング払い
・社会福祉協議会から融資を受けて借金をしている。市役所から家賃の支援を受けて家返済賃補助を受けている。

【カードローン】

・カードローンに頼っています。
・クレジットカードのキャッシングをしています。
・カードで借金をしている
・カードローンなどで借りている
・カードが使えないので買い物はなるべく節約してます。
・クレジットカードのポイントを有効活用したり、フリマサイトで不用品を販売したりしております。
・”カードローン等で対応
・宅内労働受託、開拓
・インターネット、ハローワークにて活動中”
・職場の同僚からの差し入れを時々貰ったり、実家の野菜を貰ったりしています。お金に関しては借金返済中でこれ以上借り入れしないようにしているが現状はカード払いができる店はカードに頼る日々です。
・カード払い、キャッシング
・カードローンを使用
・”スーパーでは半額シールの商品しか買わない。
・クレジットカードで全て支払いし、ポイントを貯めて、お菓子はポイントで買う。
・お風呂の湯は溜めずにシャワーで三分ほどで済ませる。”

【返済】

・新型コロナの影響は関係なく、以前から生活に余裕はありません。
・生活費のための借金を今までの給付金で返済する事で毎月の返済額が減ってきたので助かっています。”
・母子寡婦会からお金を借りて、何とかしたが、10ヶ月以内の返済で、手当が毎回4万円引かれるので、もっと苦しくなった。
・”借金に借金を重ねて生活しています。
・児童扶養手当などは、その月のうちに無くなるので月割り計算をされても、困るのですが‥
・借金返済に追われて生活どころではありません。

 


調査概要

 

  1. 調査の目的

COVID-19によるひとり親世帯の生活への影響を把握する。

  1. 調査の方法

しんぐるまざあずふぉーらむによる、食品提供事業「だいじょうぶだよ!プロジェクト1月−3月食料支援」の受益者に対して申込時にオンラインアンケートを実施した。

  1. 実施時期: 2021年1月10日
  2. 回答者数: 2,323人
  3. 回答者の属性
  • 居住地域
地域 回答者数
北海道 71
東北 130
関東 1354
中部 263
近畿 198
中国 70
四国 29
九州・沖縄 208
 合計 2,323

 

  • 児童扶養手当受給の有無
受給の状態 回答者数
児童扶養手当を受給している 2007
遺族年金受給者で、「年金+就労収入」の合計が「児童扶養手当受給者の手当額+就労収入」の合計と同等である 2
障害年金受給者で、「年金+就労収入」の合計が「児童扶養手当受給者の手当額+就労収入」の合計と同等である 2
家計が急変し1ヶ月の収入が児童扶養手当受給と同等の収入以下に急減した(5月から12月のいずれかの月の収入が下記の所得限度額を12か月で割った額より少ない) 66
子どもが18歳以上20歳以下、あるいは別居中や親族同居、事実婚の規定などで児童扶養手当は受給できないがひとり親で、就労収入が同等の収入である 135
合計 2,323

 

  • 子どもの数
子どもの数 回答者数
1人 1087
2人 820
3人 307
4人 66
5人 22
6人 5
未回答 15
合計 2,323