子どもの貧困対策推進議員連盟のヒアリングに参加しました

超党派の国会議員でつくる子どもの貧困対策推進議員連盟のヒアリングに参加しました。
2月から3月にかけて3回あり、子どもの貧困が解消されない課題などを有識者や支援団体と話し合う場です。支援団体として「あすのば」「キッズドア」「セーブ・ザ・チルドレン」とともに、しんぐるまざあず・ふぉーらむも参加しました。

3月25日は3回目で、経済同友会マネージャーの三浦雅央さん、連合の総合政策推進局長の佐保昌一さん、東京都立大学教授で子ども・若者貧困研究センター長の阿部彩さんの話を聴きました。

阿部さんは相対的貧困率が下がり、子どもの貧困への社会の関心が薄れる一方、子どもがいる世帯の中では母子世帯だけ相対的貧困率が上昇していると指摘。貧困のひとり親は初職が非正規で、高卒以下の割合が高いなど、格差はこの10年で拡大しているとしました。
阿部さんは「取り残された層への視点を強化し、生活格差の解消を図ること」「公立の定時制や通信制高校など公教育への投資、地方の高卒者のキャリア充実」などを提言しました。
議員からは「養育費の取り立てについてどういう状況にあるか」「ひとり親が正職に就くための支援は」などの質問がありました。

しんぐるまざあず・ふぉーらむの赤石千衣子理事長は「物価高の中、裁判所の養育費算定表は2018年以降見直されていない。定期的な改定の仕組みを作るべきだ」と提案しました。
現在の裁判所の算定表は、2018(平成30)年に東京及び大阪の家庭裁判所所属(当時)の裁判官の研究会の報告として公表されたものが使われています。
養育費については3月10日に弁護士の金澄道子さんが議連のヒアリングに応じ、民法改正で来年から導入される法定養育費や先取特権について解説。また、諸外国の養育費立替払い制度などについて紹介しました。