死別を経験した方のグリーフケア&ママカフェ 2月8日、渋谷で開催
配偶者との死別を経験した方のためのグリーフケア講座とママカフェが2月8日、東京都渋谷区の結・しぶやで開かれました。7人が参加されました。
講師は武蔵野大学認知行動療法研究所の臨床心理士で、がん研有明病院やメンタルクリニックで遺族ケアを行う大岡友子さん。ご自身も夫をがんで亡くされた死別遺族です。大岡さんは、自身の体験を交えて、死別を体験した後に訪れる「悲嘆(グリーフ)」について、お話されました。

悲嘆とは、大切な人や物を失ったことによって引き起こされる苦しい心の状態や反応のこと。大岡さんは「悲嘆はごく自然なこと」と話しました。
時として悲しみが長引いて、遅延性悲嘆と言われる状態になることがあります。
それはどんな場合なのか、どのように対処したらいいのか。大岡さんは臨床で得た知見を交えて、解説されました。また、子どもへの死の伝え方や心のケアについても学びました。
セミナーの最後に、励ましの言葉をいただきました。
「みんなすでに十分がんばっていますよ」
セミナー後のママカフェでは、子どもの年齢に応じて小グループに分かれ、それぞれファシリテーターが付いて経験や思いをシェアしました。話しながら涙ぐむ人が多かったのですが、グループワークの後には、不思議と柔らかな表情に変わっていました。
アンケートでは全員が、セミナー、ママカフェとも「とても良かった」と回答。
理由として次のような意見が上がりました。
◇ 死別という同じ境遇のシングルマザーに出会えてよかったです。
◇ 自分の経験を振り返るよい機会になりました。
参加された方の声です。
●自責の念などで肩身が狭く生きていますが、生きているだけでもいいと肯定して下さり嬉しかったです。
●日々悩むことばかりだし、どこにも正解は書いてないし、何も当てはまらない日常だけど、最後にいただいたひとこと。「みんなすでに十分がんばってる」。それに尽きるなと思いました。死別した1ヶ月後に、あるアーティストがライブで「幸せになることをあきらめないで」と言いました。それに匹敵するパワーワードをいただきました。
●先生との共通点がいくつかあり、またグループでお話をした方たちとも共通点があり、不思議な感覚でした。がん研のホームページ見てみます、先生教えてくださりありがとうございました。
●死別の理由もタイミングも事情もみんな異なること、みんな頑張って生きていること、ここまでの道のりはどれも正解で、ここまで頑張って来た自分を褒めて良いと思いました。