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【メディア掲載】朝日新聞にしんぐるまざあず・ふぉーらむ北海道の活動が紹介されました

朝日新聞DIGITALにしんぐるまざあず・ふぉーらむ北海道の活動が紹介されました。

●コロナで突然解雇「自己責任なのか」 「公助」の支えは

(朝日新聞DIGITAL 2021年7月5日)

 札幌市豊平区の女性(51)は5月末、「雇い止め」で仕事を失った。派遣社員として働いていた市内の食品製造会社からの契約を打ち切られた。「新型コロナウイルス感染拡大による事業の業績悪化」が理由だった。

 1年前からこの会社で働いた。契約は2カ月更新で、給料は手取りで月17万~18万円。加工肉製造の一部を担う仕事にも慣れ、上司から「もっと責任ある立場を任せてみようか」という話も出ていた。

 だが、何の前触れもなく仕事を失った。派遣会社には「『この会社はコロナの影響は受けないので大丈夫』って言ったじゃないですか。守ってくれないんですか」と詰め寄ったが、「悪いけど派遣先の意向には逆らえない」の一点張りだった。そして、「派遣社員は一番弱い立場なんです」とも。返す言葉がなかった。

 以前は札幌市内の飲食店で非正規社員として働いていた。コロナ禍の時短営業で店の売り上げは減り、勤務は激減。ほどなくして店は休業した。その間は無給だった。休業手当が出たのは正社員だけだった。

「都合良く使い倒される」

 再び仕事を失った今、毎日スマートフォンで仕事を探す。シングルマザーとして一人息子を育て上げた。借金の返済に追われながら仕事と子育てをこなすのは大変だったが、景気が堅調な時は非正規社員でも生活はできた。コロナ禍で先行きが見えないなか、非正規社員の不安定さを改めて感じる。「会社の業績が悪くなったら真っ先に切られる。都合よく使い倒されるのが非正規労働者なんだなって」

 北海道千歳市のホテルでレストラン店長として働いていた男性(46)は昨年5月、「コロナによる業績の悪化」を理由に解雇された。14年間、正社員として勤務し、土日も関係なく働いた。そんな日々はコロナ禍で一変した。ホテルにあふれていた訪日客は消え、店の売り上げはピーク時の9割減。昨年4月中旬から休業となり、2週間後、突然解雇通知を受けた。

 労働組合などを通じて会社側と交渉、解雇は取り消しになったが休業を命じられ、1年間、無給状態だ。

 3年前に離婚し、小学生の娘と2人で暮らす。貯金は半年ほどで底をついた。国が用意した生活困窮世帯向け支援策「緊急小口資金」などで140万円の無利子融資を受け、生活をつなぐ。

 コロナ禍の前は、正社員の自分が日々の生活に困ることになるなど想像もしていなかった。「こうなったのは、自己責任なのかな」

 厚生労働省のまとめでは、昨年5月以降にコロナを理由に解雇や雇い止めに遭った労働者は、6月25日時点で、見込みも含め全国で10万8千人を超えた。道内では3900人に上る。

 札幌市を拠点にシングルマザーの世帯を支援する団体「しんぐるまざぁず・ふぉーらむ北海道」は4~5月、約230世帯に米などを届ける食料支援を行った。支援する食品などは道内企業から寄付を受けている。

 

すると、支援へのお礼とともに悲痛な声が多数寄せられた。「行政から給付金が入ったが、滞納していた公共料金などを支払ったらすぐになくなってしまった」「仕事が見つからず焦っている」「毎日のように『いなくなりたい』と思ってしまう」――。

 コロナ禍では、札幌市内に約1万5千世帯いるとされる母子世帯から「食べ物がない」という相談内容が急増している。昨年3~12月だけで、前年1年間の10倍にあたる約1500世帯に食料を届けた。平井照枝代表は「仕事や給料が減り、家賃や子どもの教育費などを支払うために食費を削る世帯が増えている」と話す。

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