ひとり親家庭が希望を描ける社会に 居住問題、共同親権など当事者の声に学ぶ JSPF全国大会に参加

NPO法人ひとり親家庭サポート団体全国協議会(JSPF)の第2回全国大会が10月4日〜5日、広島県福山市で開かれました。しんぐるまざあず・ふぉーらむからも管理職、職員計5人が参加。多くの学びを得ることができました。

大会のテーマは「ひとり親家庭が希望を描ける社会をめざして—現場の声から社会を変える—」。

1日目は2つの講義とパネルディスカッションがありました。

追手門学院大の葛西リサ教授は「ひとり親家庭の『住まいの困難』と支援の最前線」について話しました。ひとり親支援団体や会員の家庭をまわり、ひとり親と子どもの居住環境について豊富な実例から研究を続けてきたといい、離婚時に転居した後、家を借りられずに居住貧困に陥るケースが多いとの分析を示しました。また、民間賃貸住宅の場合、月収に占める家賃の割合が35%と高い、ワンルームで子どもの学習に適した環境が作れないなど、間取りも適切とは言いがたい状況が多いそうです。

葛西さんは「離婚しても地域から孤立させずに住み続けられるようにする施策が必要だ」と述べました。また共同親権導入後に子どもが両親の家を行き来する場合に、近接居住が求められエリアが限定されることで、さらにシングルマザーの住居の選択の条件が悪くなったり、家賃が高騰したりするおそれがある、とも話しました。

岡村晴美弁護士の講演は「家族法改正、共同親権制度の導入にむけて——支援者として知っておきたい実務への影響」。

まずDV(ドメスティック・バイオレンス)を「親密な関係において、『暴力』でパートナーを『支配』すること」と定義。

  • DVは人格を軽んじられ、傷つくことで生まれる恐怖
  • 潜在的に性的DVが存在していることも
  • すべてのDVは子どもに影響がある

——としました。

2012年〜2020年に家庭裁判所が採っていた「面会交流原則実施論」で、DVや虐待の継続や拡大が起きたことも紹介。

2026年5月までに導入される予定の離婚後共同親権についても「合意なき共同親権を裁判所から命じられるのではないか」「子連れ別居が抑圧されないか」「家庭裁判所の体制拡充が期待できない」などの懸念を示しました。

2日目は、こども家庭庁のひとり親と子どもに向けた施策の説明、全国の団体紹介、ひとり親当事者のリレートーク、政策提言発表、私たちの生きる宣言などがありました。

自治体の優れた施策を表彰する「ひとり親家庭支援施策自治体事業アワード」には兵庫県明石市、宮崎市、仙台市が選ばれました。

午後は、福山市内を拠点に活動するNPO法人「こどもステーション」を訪れ、子どもを中心とした面会交流支援について学びました。

しんぐるまざあず・ふぉーらむは今後も全国の団体と連携して、ひとり親施策を前に進めていきます!

JSPFのホームページにて大会の様子が詳報されていますので、ご参照ください。