暴力から逃れる
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Q.DVから逃れることができるでしょうか
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A.相談し、支援を受けていきましょう
あなたは今DVを受けているのではないかと、思っているのですよね。
少しずつ関連の本を読んだり、知識を得てください。また相談してください。
日本にはDV防止法があります
日本には、配偶者暴力防止法という法律があり、各地には、配偶者暴力相談支援センターがあり、相談を受けることができたり、必要な場合には一時保護で避難できる仕組みがあります。市区町村にも相談できる窓口があります。DVを受けている場合に、加害者被害者に近寄れなくするよう、接近禁止命令や退去命令などの保護命令を裁判所から出してもらうことができます。
よく、DVを受けていても、家を出たり逃げたりしないでとどまる人が多いと言われています。それはどうしてなのでしょうか。
経済的に夫に依存しているために別れたら生活していけないと思わされている、自分は仕事を辞めて何年も経っていて働けると思えない、逃げても追いかけられもっとひどい暴力を受けると思っている、子どもから父親を奪ってしまうのではないかという罪悪感、子どもが十分な教育を受けられなくなるのではないかという危惧、親族からの批判、自分がうまくふるまえば暴力を受けないで済むのではないかという気持ち、などいろいろな理由があります。
あなたが不安や恐怖を抱くのは当たり前です。
逃げられる準備を
まず、今すぐ逃げなくてもいいので、逃げる準備をしておいてほしいのです。
それまでに、身体的暴力を受けた場合や物を壊された場合には、医師の診断書、写真撮影など記録をつけておきましょう。言葉の暴力であっても、録音したりメモを残しておいたりしてください。DVの相談窓口を探し、相談してください。
そして、緊急時の準備をしましょう。自分や子どもの衣類や必要なものを知人や実家に預けておき、荷物を持たなくても逃げられるようにしておきましょう。
あなたが逃げて一時期いられる場所はありますか。公的シェルター、民間シェルター、支援グループなどがあるでしょう。警察の110番に電話して警察に保護してもらうこともできます。
相談は何度も何度もしていいのです。聞いてもらいましょう。迷っていいのです。
逃れたあとに、戻る被害者もあります。戻ってまた逃れるために家を出る人もいます。それでも相談していいのです。
自分の不安を聞いてもらい支えてもらいながら、少しずつ先の未来が見えてくるのを待ちましょう。平和な暮らしに近づいていきましょう。
★緊急時の持ち物リスト
健康保険証、身分証明書、貯金通帳、現金、薬、衣類、携帯電話、そして自分と子どもの思い出の品(買い直せないもの)。すぐに持ち出せるところに置いておく。相談先などの情報は置いて出ないようにしてください。