4ヶ月後、なりたい私になる!オンラインキャリア支援『未来への扉』 23人でスタート

世界最大手の化粧品会社ロレアルグループの日本法人「日本ロレアル株式会社」とNPO法人「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」が贈るオンラインキャリア支援プログラム「未来への扉」が9月10日、開講しました。

2016年に始まり、これまで約200人が新たな仕事や資格取得に一歩を踏み出しています。今年は第9期にあたり、23人の受講生が全国各地から参加しました。

講座に先立ち、日本ロレアルの堀田満代さんのお話を聞きました。

ロレアルのパーパス(目的)は「世界をつき動かす美の創造」。その中に「女性の尊厳を護り、私たちが関わるコミュニティーを強化します」という一節があり、シングルマザーのキャリア支援はその具体化だといいます。堀田さんは「職能スキルの習得はもとより、何よりも皆さんが皆さんを大事に思えるように、3ヶ月ちょっと、最後まで無事に完走してください」と話しました。

しんぐるまざあず・ふぉーらむの赤石千衣子理事長は「コロナで生活や就労に大きな影響があり、また物価高で生活が大変になっています。お仕事が不安定な中、不安を抱えている方、お子さんの状況で働きにくい方もいらっしゃるでしょう」と語りかけました。

そして受講に必要な心構えとして「受援力(じゅえんりょく)」を挙げました。

「助けを求める力がみなさんの今後を左右します。一人でがんばらなきゃと思わず、助けを求める準備をしてください」。また「他の受講生と比べるのではなくて、受講前と受講後の自分を比べてくださいね。みなさんと共に成長できることを心から喜んでいます」と話しました。

講座を受けた後の就労には、総合人材サービス「アデコ株式会社」、美容部員などビューティー系の仕事の人材会社「株式会社アイスタイルキャリア」が力になります。

アイスタイルキャリアの斎藤芽衣さんは「私もひとり親家庭に育ちました。仕事と育児と資格取得……母の学ぶ姿勢を頼もしく思ったものでした」と話し、受講生を励ましました。

コミュニケーション講座、そして自己紹介
緊張から笑顔に

最初の講座は、コーチング研修会社「ドリームフィールド」の阿部侑生さん(ユッキー先生)のコミュニケーション講座。出張先の福岡県からZOOMをつないで入っていただきました。

「悩みは成長痛」「たんぽぽのような長い根っこをつくる」「自分で心の灯りをつけられるようになる」「自立した人は助けてって言える人」「助けて!を聞くと周りの人がウルトラマンになる」などのパワフルな言葉が続出し、最初は緊張していた受講生の顔がだんだん明るくなっていきました。

受講生の自己紹介では、「4ヶ月後になりたい自分」について発表し、ユッキー先生が手話の「拍手」で一人ひとりに答えていきます。

「自信をもってひとり親として子どもと生きること」

「目指す道が見えている自分」

「いつも笑顔で元気でいられる自分」

これまで紳士服、ゴルフ場、エネルギー系と男性多数の職場が多かったという受講生は、「女性をきれいにする美容系のお仕事でグーンと経済力を上げたい。だからこの講座がいいんです」ときっぱり。

4人の子どもがいて、不登校気味という受講生は「仕事も家庭もイライラしない自分になりたい」。ユッキー先生は「きっとできますよ!」と応じました。

ハーバード大の研究では、人間にとっての幸せとは「良い人間関係」に尽きるそうです。ではどうやって「良い人間関係」を作るのか。ユッキー先生は「相手を大切にする気持ちを態度で表す。聴くことと笑顔が良い影響を与えます」。

 あいさつは笑顔で、一言ねぎらいの言葉を加える。

 ありがとう、よくがんばった、と自分で自分をねぎらう。

 そんなことが大切だと言います。

出来事にネガティブな感情がくっつくと悩みの種になる。そこで、何が起きても「ツイてる」といい、ポジティブな意味づけをする「ツイてる3ヶ月修業」をぜひ続けてください、と「宿題」を出しました。

講座は12月17日までの全10回。並行して、ビジネススキルや身だしなみを学ぶeラーニングで、すきま時間に自分のペースで学習を進めます。メンターによる個別面接が月1回、キャリアコンサルタントとの面談は期間中に2回受けられます。

修了式には自信に満ちたみなさんに会えるように、しんぐるまざあず・ふぉーらむが「伴走」します。