しんぐるまざあず・ふぉーらむ

オピニオン

被災シングルマザーからの提言:聞き取り調査みえてた困難と求められる支援の在り方

2013.3.26
しんぐるまざあず・ふぉーらむ主催 被災した母子世帯に関する意見交換会

1、 被災直後の避難生活で母子世帯が直面する困難と、求められる支援
・非常時で子どもの心も不安定になり、大声で泣き続けてしまうこともある。
→避難所での子どもスペースの確保
→保育ボランティアの早期投入、保育制度の早期復旧

・子どもに心配をかけたくない、でも、ひとりで先のことを考えたり、失った家族を想い、泣きたいときもある。
→避難所での個人スペース(避難者が必要に応じて交替で使える空間)の確保

・女性世帯主の家庭とわかると、さまざまな被害(経済的被害、性的被害等)に遭う可能性におびえることになる。
→女性世帯主世帯が避難者間のなかでも被害を受けやすいことを念頭においた声がけや見回り、空間の確保、夜間照明の設置

・母子世帯では母親が仕事・仕事探し・被災した自宅の片づけ等々で朝から忙しくしていて、昼間に動ける人がいない。そのため、避難者向けの情報が得られなかったり、ライフラインへのアクセスもままならないことがある。
→被災者向けの情報は避難所等地域の被災者が見やすい場所に掲示、紙媒体で受け取れるような工夫
→自宅や借り上げ住宅で避難生活をしている母子世帯への情報伝達の在り方の改善
→昼間に偏りがちな給水時間を、曜日によって時間をかえるなどの工夫

2、 母子世帯にとっても、安定した住宅の確保は生活再建の前提条件
・避難所や親戚宅を転々としながらの避難生活のために、自宅のり災状況(全壊/半壊の判定含む)や借り上げ住宅の情報が得られないことがある。
→情報伝達方法の工夫と周知の徹底

・シングルマザー独力では、自宅の片づけが進まない。
→ボランティアの早期投入、ボランティア情報の周知

・り災していない母子世帯でも、地域的に住宅費が上昇することで、家賃を負担できなくなる問題が発生した。
→被災の程度にかかわらず、被災地の特別措置として生活困窮者への住宅費の補助が必要
 
3、 被災したシングルマザーへの仕事の支援
・シングルマザーにとって、育児と両立でき、安定した収入を得られる仕事が不可欠だが、平時からそうした仕事を得ることは難しく、被災後はより一層困難になる。
→保育所の早期復旧、求職中のシングルマザーを含め、保育を必要とする人が柔軟に利用できるような体制の整備、被災したひとり親世帯の保育所入所の優先ポイントの設定
→ハローワークの早期復旧と母子世帯向けの支援員の配置

・多くの人が仕事探しをしている状況下で、そもそも就職困難者であるシングルマザーの就職はより一層厳しくなる。被災後の公的な支援の必要性が高い。
→仮設住宅の見守り等、被災者支援への雇用など、国や自治体の緊急雇用がシングルマザーの雇用を生み出している。すべての自治体で継続的な実施が必要

・期限付きの緊急雇用で当面の生活費が確保できても、雇用が継続されない不安が募っている。
→次の仕事へのつなぎとなる臨時的雇用を継続しながら、より安定した雇用の確保にむけた支援が必要

・既存の平時の母子世帯向け就業支援制度が被災地でも支えとなっている。
→高等技能訓練促進費事業は、被災シングルマザーにとっても重要な就業支援となっており、制度の重要性が改めて確認された。
→母子世帯向けの就業訓練が震災により中断した場合、早期復旧、あるいは、訓練受講者に対して優先的に別の訓練につなげる等のアフターフォローが必要

4、 被災母子世帯への所得保障
・被災後に生活を立て直し、中長期の経済的安定を確保するために、公的な所得保障の重要性は増す。ところが、弔慰金、支援金など、世帯主に支援が限られている場合に別居中などの母子世帯はもらえないケースが生じたり、三世代世帯などでは手薄な支援となっている。
→個人単位での支給方法へ、制度を転換することが必要

・被災母子世帯にとっても、被災直後から現在に至るまで、児童扶養手当と児童手当が命綱であり続けている。
→児童手当、児童扶養手当の拡充が必要。
→さらに支給の遅れ等はなかったか、シェアハウスの同居を事実婚の疑いとするなど避難者への窓口対応に問題があったので改善が必要
→児童扶養手当に関して、被災状況により所得制限を一時的に解除し、全額支給が可能となっているが、最終的な年間所得が全額支給の水準を超えた場合は、返金しなければならない。被災母子世帯に対しては、罹災証明の提出によって被災した年の児童扶養手当を全額支給とし、返還の必要のない制度に拡充することを検討すべき。

5、 被災母子世帯へのきめ細やかな支援
・公的支援の乏しい人ほど、困難な状況を発信ができていない状況がある。まだその声を聞きとれていないと考えるべき。
→子どもたちの環境の変化、学校の変化や通学路の変化などに対応する相談や支援が必要
→なかま同士の相談会、カフェ、お茶っこのような場をシングルマザー向けにつくることでエンパワーされる。そうした場作りが必要
→遺児家庭への訪問などは支援として機能している。これを範として母子自立支援員による従来からのひとり親家庭に広げることを検討すべき

PDFはこちら:
シングルマザーからの提言 


投稿日:2013年4月16日

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